【労務管理】健康保険法の扶養とは

次の要件すべてに該当した場合、健康保険法において扶養に入れることとなります。
- 日本国内に住所(住民票)がある ※日本国籍がない場合や、海外居住の場合の例外あり
- 主に被保険者によって生計を維持されている
- 同居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
- 別居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
- ≪年間の収入要件≫を満たす
≪年間の収入要件≫とは
年間収入は、過去の実績ではなく「今後1年間の見込み収入」で判断します。
- 60歳以上または障害者の場合は、年収180万円未満
- (扶養認定日が令和7年10月1日以降の場合で、配偶者以外)その年の12月31日時点の年齢が19歳以上23歳未満の場合は、年収150万円未満
- 1.2.以外の場合は、年収130万円未満
同居しているかどうか
さらに、続柄によっては同居している必要があります。
| 同居している必要がない人 | 配偶者(未届の事実婚関係を含む) 子、孫、兄弟姉妹 父母、祖父母などの直系尊属 |
| 同居している必要がある人 | 上記以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など) 内縁関係の配偶者の父母および子(内縁関係の配偶者が亡くなった後に引き続き同居する場合を含む) |
続柄の確認は90日以内に取得した住民票や戸籍謄本等で行いますが、それぞれのマイナンバーを記載して事業主が続柄を確認した旨を届書に記載した場合等は、書類を添付しなくても大丈夫です。
収入確認のための書類
1.所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族の場合
「所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている者」は、事業主の証明があれば収入確認のための添付書類が必要ありません。
被保険者の税法上の合計所得金額が1,000万円を超える場合
注意点としては、被保険者の税法上の合計所得金額が1,000万円を超える場合です。
合計所得金額が1,000万円を超える場合、所得税法上の控除対象配偶者の適用が受けられません。
そのため、収入確認の証明書類が必要になります。
合計所得金額とは、次の(1)と(2)の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額をいいます。
※申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控除前の金額)の合計額を加算した金額です。(1)事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
(2)総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
健康保険法では非課税収入も含めて収入として計算
健康保険法では非課税収入も含めて収入として考えます。
そのため、所得税法の扶養であっても、「障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合」は、別途、受取金額のわかる通知書等のコピーが必要になります。
2.1以外を扶養に入れる場合の添付書類
「所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている者」以外を扶養とする場合は、次の添付書類が必要になります。
| 退職したことにより収入要件を満たす場合 | 退職証明書、離職票の写し |
| 失業手当を受給中の場合、失業手当の受給終了で収入要件を満たすことになった場合 | 雇用保険受給資格者証、雇用保険受給資格通知の写し、受取金額のわかる通知書等のコピー |
| 年金受給中の場合 | 現在の年金受取額がわかる年金額の改定通知書などの写し |
| 自営による収入、不動産収入等がある場合 |
直近の確定申告書の写し ※必要経費を控除した額 |
| その他の収入がある場合 | 上記に加えて課税(非課税)証明書 |
また、扶養に入れる人に障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合は、「受取金額のわかる通知書等のコピー」が必要です。
3.仕送りの事実と仕送り額が確認できる書類
別居の場合でも、扶養に入れる人が「16歳未満」または「16歳以上の学生」の場合、学業等により自立的な生計維持が想定されないため添付書類は要りません。
それ以外の場合は、預金通帳等の写しなど「送金者名・受取人名・振込金額」が確認できる書類が必要になります。
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