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【労務管理】令和8年8月から高額療養費制度が変わります

令和8年8月から高額療養費制度の見直しが行われ、標準報酬月額に応じたすべての区分ごとの月額上限額が上がります。
ただし、複数月にわたって医療費が高額となった「多数回該当」の場合の金額は令和8年7月までと変更がなく、さらに新たに「年間上限(毎年8月から翌年7月までの12か月間の合計)」が設けられています。

「年間上限」が設けられたことで、毎月一定の医療費が継続している場合や入院・手術等で極めて高額な医療費が発生した場合など、年間の自己負担額が軽減されるケースも想定されています。

高額療養費制度とは

病院等に長期入院したり治療が長引いたりする場合、医療費の自己負担額が高額となってしまいますが、健康保険法では、自己負担額が著しく高額になった場合に支給される高額療養費制度が設けられています。

高額療養費は、年齢や所得区分等に応じた一定の自己負担限度額を超えた部分が払い戻される制度です。
なお、マイナ保険証を利用したり、限度額適用認定証を提示したりすることで、医療機関窓口での支払金額を自己負担限度額までとすることもできます。
※保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は対象になりません。

標準報酬月額とは

勤務先で社会保険に加入している被保険者について、給与の金額に応じて一定の幅で区分し、決定されるものです。
給与には、基本給のほか、残業代や通勤手当なども含まれます。
標準報酬月額は、入社等により社会保険に加入したときのほか、毎年の定時決定や、固定的賃金の変更に伴う随時改定などの際に決定されます。

協会けんぽの場合は次のように変更になります

70歳未満の方について

区分 令和8年7月まで 令和8年8月以降

多数該当

(変更なし)

年間上限

(令和8年8月から新設)

区分ア

標準報酬月額83万円以上

252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 270,300円+(総医療費-901,000円)×1% 140,100円 168万円

区分イ

標準報酬月額53万~79万円

167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 179,100円+(総医療費-597,000円)×1% 93,000円 111万円

区分ウ

標準報酬月額28万~50万円

80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 85,800円+(総医療費-286,000円)×1% 44,400円 53万円

区分エ

標準報酬月額26万円以下

57,600円 61,500円 44,400円

53万円

※標準報酬月額が15万円以下の場合は、年間上限41万円が適用され令和9年8月以降に償還払いされます。

区分オ

住民税非課税世帯等

35,400円 36,900円 24,600円 29万円
多数該当とは

療養を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けたり限度額適用を受けたりした場合には、4ヵ月目から自己負担限度額は「多数該当」の金額になります。

「区分ア」または「区分イ」に該当する場合

「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。

70歳以上の方について

区分 令和8年7月まで 令和8年8月以降

多数該当

(変更なし)

年間上限

(令和8年8月から新設)

現役並みⅢ

標準報酬月額83万円以上で高齢受給者証の負担割合が3割の方

252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 270,300円+(総医療費-901,000円)×1% 140,100円 168万円

現役並みⅡ

標準報酬月額53万~79万円で高齢受給者証の負担割合が3割の方

167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 179,100円+(総医療費-597,000円)×1% 93,000円 111万円

現役並みⅠ

標準報酬月額28万~50万円で高齢受給者証の負担割合が3割の方

80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 85,800円+(総医療費-286,000円)×1% 44,400円 53万円

一般

標準報酬月額26万円以下で低所得者以外の方

外来 (個人ごと)
18,000円

外来・入院 (世帯)
57,600円

外来(個人ごと)22,000円

外来・入院(世帯)61,500円

44,400円

外来(個人ごと)

216,000円

外来・入院(世帯)

53万円

※標準報酬月額が15万円以下の場合は、年間上限41万円が適用され令和9年8月以降に償還払いされます。

低所得Ⅱ

被保険者が住民税の非課税者で、かつ、現役並み所得者に該当しない方

外来 (個人ごと)

8,000円

外来・入院 (世帯)

24,600円

外来 (個人ごと)

11,000円

外来・入院 (世帯)

25,700円

24,600円

外来(個人ごと)

96,000円

外来・入院(世帯)

29万円

低所得Ⅰ

被保険者とその扶養家族すべての方の収入から必要経費・控除額を除いた後の所得がなく、かつ、現役並み所得者に該当しない方

外来 (個人ごと)

8,000円
外来・入院 (世帯)

15,000円

外来 (個人ごと)

8,000円
外来・入院 (世帯)

15,700円

18万円

【労務管理】社会保険料の保険料調整制度とは

令和9年10月1日以降、短時間労働者が新たに加入対象となる事業所の範囲が段階的に拡大されます。
それに伴い、令和8年10月1日以降、将来の適用拡大を待たずに、事業主が任意特定適用事業所となった場合は、通算3年間、対象となる従業員の健康保険料・厚生年金保険料を軽減することができます。

保険料調整制度を利用するためには、事業所が任意特定適用事業所となって保険料調整制度の対象となった日から2年以内に、さらに事業主から申し出が必要となります。届書様式や手続きの詳細は、今後公表される予定です。

保険料調整制度の概要

  • 事業主が従業員の保険料の一部を一時的に負担する。従業員は保険料負担が通算3年間軽減される。
  • 被保険者の負担軽減の割合は、対象となる被保険者の標準報酬月額に応じて異なる。
  • 制度利用3年目は軽減割合が半減する。

保険料調整制度を利用した場合の保険料の負担割合

標準報酬月額報酬月額制度利用1~2年目の負担割合
(被保険者:事業主)
制度利用3年目の負担割合
(被保険者:事業主)
~88,000円以下~93,000円未満25:7537.5:62.5
98,000円93,000円~101,000円未満30:7040:60
104,000円101,000円~107,000円未満36:6443:57
110,000円107,000円~114,000円未満41:5945.5:54.5
118,000円114,000円~122,000円未満45:5547.5:52.5
126,000円122,000円~130,000円未満48:5249:51

短時間労働者の標準報酬月額が126,000円を超える場合は保険料調整制度の対象外です。

事業主が一時的に負担した被保険者負担分については、一定期間経過後に調整される仕組みとなっています。また、従業員が将来受け取る年金額にも影響はありません。

対象となる事業所

令和8年10月1日以降、法律が適用されて特定適用事業所になる前に任意特定適用事業所になると、保険料調整制度の対象となります。
※令和8年9月30日以前に任意特定適用事業所となった場合は対象外

令和9年10月1日以降の短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大スケジュール

令和8年現在、厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等で働く短時間労働者は、健康保険・厚生年金保険の加入対象となっています。短時間労働者が加入対象となる事業所を特定適用事業所といいます。

令和9年10月からは企業等の範囲が「厚生年金保険の被保険者数が36人以上の企業等」に拡大され、次のスケジュールで順次対象事業所が拡大されます。

令和9年9月まで被保険者数51人以上の企業等
令和9年10月以降被保険者数36人以上の企業等
令和11年10月以降被保険者数21人以上の企業等
令和14年10月以降被保険者数11人以上の企業等
厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等とは

1年のうち6月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者の総数が51人以上となることが見込まれる企業等のこと。厚生年金保険の被保険者数は、短時間労働者は含まず、共済組合員を含めて数えます。
法人事業所の場合は、法人番号が同一であるすべての適用事業所の被保険者の総数、個人事業所の場合は適用事業所単位の被保険者数です。

対象となる被保険者

健康保険・厚生年金保険に加入する短時間労働者が、標準報酬月額が126,000円以下の場合に保険料調整制度の対象となります。

短時間労働者とは

「特定適用事業所」「任意特定適用事業所」等に勤務する次の要件すべてに該当する方を短時間労働者といいます。

  • 1週間の所定労働時間または1月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満
  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 所定内賃金が月額8.8万円以上であること
  • 学生でないこと

なお、所定内賃金が月額8.8万円以上という要件については、最低賃金以上で週20時間以上働く場合に自動的に所定内賃金が月額8.8万円以上となるため、令和8年10月に撤廃される予定です。

また、2カ月以内の期間を定めて使用される方や臨時に使用される方等は健康保険・厚生年金保険の加入対象から除かれます。

今後確認しておきたい事項

下記の事項を確認し、任意特定適用事業所の申請をするかどうかの検討を進めることをお勧めします。

  • 現在の厚生年金保険の被保険者数
  • 将来的に適用拡大の対象となる規模になる見込みがあるか(厚生年金保険の被保険者数が11人以上または21人以上または36人以上となる見込みがあるか)
  • 週20時間以上勤務するパート・アルバイトが何人いるか
  • 新たに社会保険加入の対象となる従業員がいるか

【労務管理】算定基礎届の支払い基礎日数について

算定基礎届とは

社会保険に加入している場合、事業主は、毎年、7月1日現在使用している全被保険者と70歳以上被用者について、3カ月間(4月、5月、6月)の報酬月額を日本年金機構に届出します。
これを算定基礎届といいます。

算定基礎届は、実際に支払われている報酬と、既に決定されている標準報酬月額との間に大きな差が生じないようにすることを目的に、毎年行われるものです。

厚生労働大臣はこの届出内容に基づいて標準報酬月額を決定します。決定された標準報酬月額は、随時変更がない限り、当年の9月から翌年8月までの各月に適用されます。

3カ月間(4月、5月、6月)の報酬月額とは

4月~6月に『実際に支払われた報酬』を記載します。
細かく言うと、4月~6月に実際に支払われた報酬のうち、支払基礎日数が17日以上(※1 特定適用事業所に勤務する短時間労働者は11日以上)の報酬を記載します。

たまに「社会保険料を高くしないために4~6月は残業をしないで給与を上げないようにしたほうがいい」と言われる場合がありますが、これは必ずしも適切ではありません。
なぜなら、算定基礎届は「支払日ベースで判定される」からです。

例えば、『末締・翌月25日払い』の勤務先であれば、算定基礎届に記載する給与は次のようになります。

4月

3月1日~3月31日勤務分
5月

4月1日~4月30日勤務分

6月

5月1日~5月31日勤務分

つまり、実際には3月~5月に働いた内容が反映されるようになります。

給与の締日・支払日は勤務先によって異なりますので、気になる場合はご自身の勤務先の締日・支払日を確認してください。

※1 特定適用事業所に勤務する短時間労働者とは

特定適用事業所とは、1年のうち6月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上※2となることが見込まれる企業等のことです。

※2 企業規模要件は、令和7年の年金制度改正法によって、2035年10月にかけて段階的に企業規模要件が引き下げられることが予定されています。

51人以上の企業

現在

36人以上の企業 2027年10月から
21人以上の企業 2029年10月から
11人以上の企業 2032年10月から
10人以下の企業 2035年10月から

そして、次のすべての要件を満たす場合、「特定適用事業所に勤務する短時間労働者」に該当します。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 所定内賃金が月額8.8万円以上であること
  3. 学生でないこと

夜勤労働者で日をまたぐ勤務を行っている場合の支払い基礎日数について

算定基礎届では、支払基礎日数が17日以上(特定適用事業所に勤務する短時間労働者は11日以上)の報酬を記載しますが、夜勤労働者で日をまたいでいる場合、「いつからいつまでを1日と考えるのか?」と疑問に思う場合があります。

令和5年6月27日の日本年金機構事業管理部門担当理事あて厚生労働省年金局事業管理課長通知(「標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集」の一部改正について〔健康保険法〕)では次のように記載されています。

夜勤労働者で日をまたいで労務に就いている場合は、以下のように取り扱う。

①夜勤勤務者が『月給』で給与の支払いを受けている場合
→各月の『暦日数』を支払基礎日数とする。

②夜勤勤務者が『日給』で給与の支払いを受けている場合
→給与支払いの基礎となる『出勤回数』を支払基礎日数とする。ただし、変形労働時間制を導入している場合は、下記の③に準じて取り扱う。

③夜勤勤務者が時給で給与の支払を受けている場合
→各月の『総労働時間をその事業所における所定労働時間で除して得られた日数』を支払基礎日数とする。
なお、勤務中に仮眠時間等が設けられている場合、これを労働時間に含めるか否かは、その事業所の業務の実態、契約内容、就業規則等によって仮眠時間等が給与支払いの対象となる時間に含まれているかどうかを確認することで判断されたい。

月給、日給、時給によって考え方が変わるので注意が必要です。

【労務管理】被扶養者の年間収入の取り扱いが変わります(令和8年4月~)

令和8年4月1日以降※、被扶養者の認定における年間収入の取り扱いが変わります。

※扶養認定日が令和8年4月1日以降の場合

現時点では、厚生労働省の事務連絡により基本的な考え方が示されており、日本年金機構や全国健康保険協会からの具体的な手続き(添付書類等)は今後公表される予定です。

変更点のポイント

改正後、労働契約内容に基づいて年間収入を判断するようになるのが大きなポイントです。

令和8年3月31日まで(現行)

過去・現時点・将来の収入の見込みなどから、「残業代等を含めて」見込み年間収入を判断します。

令和8年4月1日以降(改正後) 「労働条件通知書」等の労働契約に基づいて、見込み年間収入を判断します。
労働契約段階では「予測しづらい残業代等は含めません」。
※諸手当や賞与は含めます。

扶養認定の基本的な枠組みは変わりません

収入要件など、扶養認定の基本的な考え方自体は従来どおりです。

扶養認定基準

  • 日本国内に住所(住民票)がある ※日本国籍がない場合や、海外居住の場合の例外あり
  • 主に被保険者によって生計を維持されている
  • 同居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
  • 別居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
  • 年収要件を満たす
年収要件
下記以外 年収130万円未満

その年の12月31日時点の年齢が19歳以上23歳未満

※扶養認定日が令和7年10月1日以降の場合で、配偶者以外

年収150万円未満
60歳以上または障害者 年収180万円未満

≪参考≫

【労務管理】健康保険法の扶養とは

制度改正の背景

いわゆる「年収の壁」を意識した就業調整により、労働力不足が生じていることへの対応です。
残業等による一時的な収入増で扶養から外れるリスクを抑制し、就業調整の緩和を図る狙いがあります。

労働条件通知書等で判断できない場合

労働条件通知書等に勤務時間が「シフト制による」などと書いてあって年間収入が不明確な場合や、そもそも労働条件通知書等の書類の提出がない場合が考えられます。その場合、給与明細書や課税(非課税)証明書等により判定することとなります。

課税(非課税)証明書とは

市区町村が発行する証明書で、以下の内容が記載されています。証明の内容は前年のものとなります。

  • 給与収入・公的年金等収入金額
  • 所得金額
  • 所得控除金額や内訳
  • 税額等

残業代の取り扱い

改正後は、扶養を認定する時点で明確に見込めない残業代等は年間収入に原則含めません。

そのため、給与明細書や課税(非課税)証明書等で結果的に年収が扶養認定基準を上回っていても、残業代等が『社会通念上妥当な範囲』であれば扶養認定を取り消す必要はないとされています。

社会通念上妥当な範囲とは

社会一般に通用している常識や見解に照らして妥当な範囲かどうか、という意味です。

金額のみでは判断せず、一時的な事情か、恒久的な労働時間増加か、などの事情も踏まえて総合的に判断されます。

不適切な運用への対応

残業代等の支給を前提としているのに労働条件通知書等によって不当に金額を低く記載していたことが判明した場合等は、扶養認定を取り消すこととして差し支えないとされています。事業主証明の提出を求められる可能性もあります。

≪参考≫

【労務管理】事業主の証明による被扶養者認定

なお、扶養認定後2年目以降、少なくとも年1回は保険者において被扶養者の認定の適否について確認を行うよう事務連絡にて通知されています。

現時点では、厚生労働省の事務連絡により基本的な考え方が示されている段階です。

今後、日本年金機構や全国健康保険協会等で具体的な手続きや必要書類が公表されましたらあらためてお知らせします。

【労務管理】健康保険法の扶養とは

次の要件すべてに該当した場合、健康保険法において扶養に入れることとなります。

  • 日本国内に住所(住民票)がある ※日本国籍がない場合や、海外居住の場合の例外あり
  • 主に被保険者によって生計を維持されている
  • 同居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
  • 別居の場合:原則として収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
  • ≪年間の収入要件≫を満たす
≪年間の収入要件≫とは

年間収入は、過去の実績ではなく「今後1年間の見込み収入」で判断します。

  1. 60歳以上または障害者の場合は、年収180万円未満
  2. (扶養認定日が令和7年10月1日以降の場合で、配偶者以外)その年の12月31日時点の年齢が19歳以上23歳未満の場合は、年収150万円未満
  3. 1.2.以外の場合は、年収130万円未満

同居しているかどうか

さらに、続柄によっては同居している必要があります。

同居している必要がない人

配偶者(未届の事実婚関係を含む)


子、孫、兄弟姉妹


父母、祖父母などの直系尊属

同居している必要がある人

上記以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など)


内縁関係の配偶者の父母および子(内縁関係の配偶者が亡くなった後に引き続き同居する場合を含む)

 

 続柄の確認は90日以内に取得した住民票や戸籍謄本等で行いますが、それぞれのマイナンバーを記載して事業主が続柄を確認した旨を届書に記載した場合等は、書類を添付しなくても大丈夫です。

収入確認のための書類

1.所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族の場合

「所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている者」は、事業主の証明があれば収入確認のための添付書類が必要ありません。

被保険者の税法上の合計所得金額が1,000万円を超える場合

注意点としては、被保険者の税法上の合計所得金額が1,000万円を超える場合です。

合計所得金額が1,000万円を超える場合、所得税法上の控除対象配偶者の適用が受けられません。

そのため、収入確認の証明書類が必要になります。

合計所得金額とは、次の(1)と(2)の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額をいいます。
※申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控除前の金額)の合計額を加算した金額です。

(1)事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
(2)総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額 

国税庁 令和7年分 年末調整のしかた源泉徴収義務者の方用情報より

健康保険法では非課税収入も含めて収入として計算

健康保険法では非課税収入も含めて収入として考えます。
そのため、所得税法の扶養であっても、「障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合」は、別途、受取金額のわかる通知書等のコピーが必要になります。

2.1以外を扶養に入れる場合の添付書類

「所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている者」以外を扶養とする場合は、次の添付書類が必要になります。

退職したことにより収入要件を満たす場合 退職証明書、離職票の写し
失業手当を受給中の場合、失業手当の受給終了で収入要件を満たすことになった場合 雇用保険受給資格者証、雇用保険受給資格通知の写し、受取金額のわかる通知書等のコピー
年金受給中の場合 現在の年金受取額がわかる年金額の改定通知書などの写し
自営による収入、不動産収入等がある場合

直近の確定申告書の写し

※必要経費を控除した額

その他の収入がある場合 上記に加えて課税(非課税)証明書

また、扶養に入れる人に障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合は、「受取金額のわかる通知書等のコピー」が必要です。

3.仕送りの事実と仕送り額が確認できる書類

別居の場合でも、扶養に入れる人が「16歳未満」または「16歳以上の学生」の場合、学業等により自立的な生計維持が想定されないため添付書類は要りません。
それ以外の場合は、預金通帳等の写しなど「送金者名・受取人名・振込金額」が確認できる書類が必要になります。

【労務管理】社会保険の対象となる報酬

社会保険に加入した場合、社会保険料は『労働の対償として受けるすべて』を合計した金額をもとに決められます。

社会保険(健康保険、厚生年金保険)の報酬の範囲

社会保険(健康保険、厚生年金保険)の報酬の範囲は、基本給、役付手当、勤務地手当、家族手当、通勤手当、住宅手当、残業手当、年4回以上支給される賞与など、『労働の対償として勤務先から支給されるものすべて』です。

金銭だけでなく、通勤定期券や食事、住宅など「現物」で支給されるものも報酬として含めます。

臨時的な理由で支給されるものや、年3回以下の回数で支給の賞与などは、毎月の社会保険料の計算のもとになる報酬に含めません。
年3回以下の回数で支給される賞与は「標準賞与額」の対象となり、賞与分として社会保険料がかかるようになります。

労働保険(労災保険、雇用保険)の賃金の範囲

労働保険(労災保険、雇用保険)の賃金の範囲は、賃金、手当、賞与、その他どのような名称でも、『労働の対償として勤務先から支給されるものすべて』です。
定期券や回数券など、通勤のために支給する現物給与も賃金として含めます。

結婚祝金や退職金など「臨時のもの」や、出張旅費や宿泊費など「実費弁償」と考えられるものは賃金の範囲から除かれます。

また、従業員に福利厚生施設として勤務先が「住宅」を用意している場合、基本的には賃金として扱いませんが、住宅を用意されない従業員全員に対して「住宅分の均衡手当」を支給している場合は賃金となる場合があります。

『非課税所得』との違い

ここでよくわからなくなってしまいがちなのが、「通勤費は非課税じゃないの??」という『非課税所得』との違いです。

非課税所得は、社会政策その他の見地から所得税を課さないもので、所得税法および租税特別措置法等で規定されているものです。
非課税所得と社会保険の対象となる報酬は別の法律で定義されているものであり、考え方が違うため、混同しないよう注意が必要です。
「非課税」となっているものでも『労働の対償として勤務先から支給されるもの』は社会保険料の計算に含まれます。

厚生年金保険法
(用語の定義)
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(略)
三 報酬 賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受ける全てのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。
四 賞与 賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受ける全てのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいう。

健康保険法
(定義)
第三条
5 この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。
6 この法律において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいう。

労働保険の保険料の徴収等に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「労働保険」とは、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号。以下「労災保険法」という。)による労働者災害補償保険(以下「労災保険」という。)及び雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による雇用保険(以下「雇用保険」という。)を総称する。
2 この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。)をいう。
3 賃金のうち通貨以外のもので支払われるものの評価に関し必要な事項は、厚生労働大臣が定める。

チケットレストランは社会保険料の対象になるか

現金支給よりオトクな食事補助としてチケットレストランというプリペイドカード形式のサービスがあります。

勤務先から支給される金額に対して、一定額以上を従業員が負担することで「非課税扱い」で食事代を補助できるサービスです。

チケットレストラン

チケットレストランは健康保険・厚生年金保険の報酬として含まれるのか

「非課税」のものも『労働の対償として勤務先から支給されるもの』は社会保険料の計算に含まれることは上述したとおりですが、チケットレストランを毎月7,000円支給し、そのうち従業員負担が3,500円の場合について念のため年金事務所に確認をしてみたところ、

「業務時間外も使えるものなので、会社負担分のみを報酬として扱う取扱いが一般的。社会保険上、報酬としての取り扱いであり、現物給与としての取り扱いとはならない。」いうことでした。過去に本部へ疑義照会があがっている内容のようでした。

現物給与とは

勤務先から「労働の対償として現物で支給されるもの」がある場合、その現物の価額も含めて社会保険料を算定するようになります。
現物で支給されるものが、食事や住宅である場合、「全国現物給与価額一覧表(厚生労働大臣が定める現物給与の価額)」を元に計算します。

チケットレストランは雇用保険・労災保険の賃金として含まれるのか

労基署に確認したところ、「チケットレストランが労災・雇用保険の対象になるかは、会社が『労働の対価として払うかどうか』の認識による。」ということでした。


社会保険は『労働の対価』としての認識し、労働保険は「労働の対価としての認識ではない」という道理は通らないでしょうから、労働者に支給する場合は雇用保険・労災保険の対象となる賃金として含めて考えるのが自然といえるでしょう。

【労務管理】日本年金機構の事業所調査で指摘の多い事例

社会保険の適用を受けている事業所は、日本年金機構から事業所調査をされる場合があります。

事業所調査とは

適用事業所の従業員への社会保険の届出を正しく行うことを推進し、将来的な無年金者等が出てくることの防止や事業主の負担の公平性を確保することを目的として実施されています。

調査では、次のような事を確認されます。

  • 被保険者の資格や報酬について
  • 被保険者の加入や賞与支払に関する届出、報酬月額が正しいか など

届出内容に漏れや誤りがあった場合には指摘されるので、適正な届出を行うようになります。
年金事務所から指摘をされても適正な届出がされない場合には、確認した事実に基づいて遡及して職員の認定による手続きが行われます。

事業所調査の方法は大きく『訪問調査』と『呼出・郵送調査』に分けられます。

訪問調査・短時間労働者を多く使用している事業所
・算定基礎届や賞与支払届が未提出の事業所
・これまでの事業所調査において指摘の多い事業所など
呼出・郵送調査・上記以外の事業所など

事業所調査は、厚生年金保険法第100条に基づいて行われており、事業主には調査に応じる義務があります。

事業所調査で指摘の多い事例

日本年金機構では、実際の事業所調査で指摘の多い事例を公表しているのでいくつかご紹介します。

短時間労働者の適用

1年のうち6カ月間以上、厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない)の総数が51人以上となる企業等は特定適用事業所といい、短時間労働者も健康保険・厚生年金保険の加入対象となります。

短時間労働者は次の要件をすべて満たすことで社会保険の加入対象となります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上である
  2. 所定内賃金が月額8.8万円以上である
  3. 学生でない

入社時、雇用契約書等で定めた所定労働時間が週20時間未満であっても、実際の労働時間が2か月連続で週20時間以上となった場合で、さらに引き続き同様の状態が続いている場合や続くことが見込まれる場合は、実際の労働時間が週20時間以上となった月の3か月目の初日に被保険者の資格を取得するルールとなっています。

調査によって、雇用契約は週20時間未満でも、実際の労働時間が何か月も週20時間以上となっていたことが判明すると、遡って加入手続きが必要となります。

実態を把握し、適正に加入手続きを行ったり、労働時間が加入基準を超えないように管理していくことが大切です。

随時改定に関わるもの

非固定的賃金の新設(廃止)、単価の変更

部署異動に伴って新たな手当の支給対象者となった場合など、随時改定の対象となる可能性があります。

昇給や降給などで報酬に大幅な変動があり、一定の要件に該当した場合、月額変更届を提出して随時改定となります。
随時改定に該当するには、「固定的賃金に変動」「変動月以降3か月平均の標準報酬月額が2等級以上の差」等一定の要件があります。

新たな手当は、毎月支給するものとは限りません。
給与規程等で定める『一定の要件を満たした場合に支給する手当』を新たに「支給する(しない)対象になった」場合にも、『固定的賃金の変動』にあたります

「支給する(しない)対象になった」月が起算月となりますので、忘れずに確認する必要があります。

また、支給単価に変更があった場合も「固定的賃金の変動」にあたるため、注意が必要です。


固定的賃金の日割り支給

給与計算期間の途中に固定的賃金の変更が行われ、日割り支給される場合がありますが、随時改定では、固定的賃金の変動を満額反映していないため日割り支給された月は起算月としません。

手当が新たに支給する(しない)対象となり、日割りではなく「満額支給された最初の月」を起算月とし、以後3か月の実績をもって月額変更に該当するかどうかを判断します。

日割り支給された月を起算月として届出してしまうと、改定月や改定後の報酬月額が誤ってしまうこととなります。


遡って手当を支給する

社会保険の報酬月額は、給与規程等で支給することが定められている諸手当など「労務の対償となるすべての報酬」を含めた金額を元に決定されます。

通勤手当や住宅手当なども報酬に含めることとなりますが、従業員からの申請が遅れた等の事情で、本来支給する月の翌月以降に遡って支給するケースがあります。

入社時の場合

「資格取得時の報酬月額を訂正」して届出をする必要があります。

随時改定の場合

「本来支給する月を起算月」として、月額変更に該当するか確認します。

遡及して手当を支払うこととなった場合、取得時訂正や、本来支給月に支給したものとして月額変更に該当しないか、確認する必要があります。

現物給与の算入もれ

社会保険の報酬は、住宅の貸与、食事の提供など、金銭以外で支払われるものは「現物給与」として含めます。
住宅と食事は厚生労働大臣が現物給与の価額を都道府県毎に定めています。

この時、社会保険を本社と支店で合わせて1つの適用事業所として管理していても、現物給与はそれぞれの支店等が所在する都道府県の価額で計算するので注意が必要です。

また、本人から一定額を控除している場合、食事、住宅それぞれで計算方法が定められているので確認する必要があります。

 

 

【労務管理】傷病手当金は懲戒処分で出勤停止の日にも支給される

傷病手当金は、業務外の事由による病気やケガで休業している期間について生活保障を行う制度です。勤務先で社会保険に加入している方が病気やケガのために会社を休み、賃金が受けられない場合、傷病手当金の申請ができます。

傷病手当金が支給される条件

傷病手当金は、次の条件をすべて満たしたときに支給されます。

  1. 業務や通勤と関係ない理由による病気やケガによって、会社を休んでいる
  2. 仕事ができない状態である
  3. 所定休日や有給休暇も含めて当該療養のために3日間連続で休んで、4日目以降も仕事に就けない
  4. 休業した期間について給与の支払いがない

傷病手当金は、上記の3つ目の「待機3日間」が成立した後、4日目以降について支給されるものですので、会社を休んだ日が連続して3日間なければ成立しません。

また、傷病手当金の金額は、傷病手当金を受給する方の社会保険の金額(原則として過去1年間の標準報酬月額の平均)を元に決定されます。
支給される期間は、支給を開始した日から通算して最長で1年6ヵ月です。

【参考】傷病手当金について~支給額&書き方~

労務できない期間が、懲戒処分による出勤停止期間の場合

出勤途中に追突事故を起こし、会社から出勤停止処分(後に懲戒解雇)をされた方が、アルコール依存症の療養のために仕事ができなかったとして傷病手当金の支給申請をしたところ、保険者組合から「会社から出勤停止になっている間は労務不能とはいえない」と却下された件について、再審査請求によって傷病手当金が支給されることとなった事例があります。
(社会保険審査会 令和2年(健)第1131号)

傷病手当金の支給要件は「療養のため労務不能」であることのみ

当初、保険者組合は「出勤停止を命じられている期間は、そもそも『労働の義務が発生しない』状況のため、『療養のため労務に服することができないとき』に該当しない」としていました。

しかし、健康保険法第99条第1項は、傷病手当金の支給要件として、療養のための労務不能であることのみを要件としています。
「労働義務がある日(賃金請求権を有する日)であること」は要件としていません。

健康保険法 第99条 
被保険者(任意継続被保険者を除く。第百二条第一項において同じ。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

昭和2年社会局保険部長通知でも「労働義務がない公休日でも労務不能なら支給する」としており、公休日についても傷病手当金は支給されています。

これらのことにより、出勤停止の懲戒処分のため雇用契約上賃金請求権がない日であっても、療養のため労務不能で賃金を受けられないなら支給対象となりました。

労働者災害補償保険における休業補償給付の場合

業務が理由となって休業をした場合に受けられる労働者災害補償保険における休業補償給付においても、休日や出勤停止の懲戒処分等のため雇用契約上賃金請求権が発生しない日も支給されることが最高裁判決で示されています。
(最高裁判所昭和58年10月13日第一小法廷判決 事件番号:昭和58(行ツ)4)

【労務管理】事業主の証明による被扶養者認定

社会保険の扶養に入るため、年収130万円未満に収まるように雇用契約を結んでいるものの、実際のところ毎月残業していたりすると、年末時点で年収調整のため「もう残業できない」「勤務時間を減らさなければいけない…」とパートやアルバイトの方が考えるケースがあります。

社会的な人手不足を背景に、こういった働き控えの対策として、令和5年から「事業主の証明による被扶養者認定の円滑化」が当面の間の対応として実施されていましたが、この度、恒久的な取扱いとなりました。

事業主の証明による被扶養者認定とは

残業などで収入が一時的に扶養認定基準(年収130万円未満)を超えたとしても、事業主がその旨を証明すれば扶養に入ったままでいられる、というものです。
連続2回まで認められます。

※保険者が被扶養者の収入確認を年1回実施している場合は、連続2年間は認められるということです。

事業主が証明する書式

事業主が証明する書式は厚生労働省HPに用意されています。
「本来想定される年間収入(残業のない年間収入)」「人手不足による労働時間延長等が行われた期間」等を記入するようになっています。

一時的な収入増加の要因

一時的な収入増加の要因としては、「残業手当」や「臨時的に支払われる繁忙手当」等が想定されています。

  • 他の従業員が休職・退職したことで、業務量が増加したケース
  • 業務の受注が好調だったことにより、事業所全体の業務量が増加したケース
  • 突発的な大口案件で事業所全体の業務量が増加したケース など

シフト制で勤務している労働者のシフトが、上記のような理由で勤務時間が増えた場合も該当します。

こういったケースではなく、基本給や手当の変更、雇用契約上の所定労働時間・日数が増加して引き続き収入が増えることが確実な場合は、「一時的な収入増加」とは認められないので注意が必要です。

60歳以上または障害者の場合

60 歳以上の場合や、障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は、被扶養者の収入要件が180万円未満と定められています。
この場合、「事業主の証明による被扶養者認定」は、年間収入が180万円未満かどうかの判定についても適用されます。

ただし、扶養されている人の年間収入が、扶養している人の年間収入を上回る場合等で、扶養している人がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められない場合には、被扶養者の認定が削除されることとなるので注意が必要です。

フリーランスや自営業者などの場合

フリーランスや自営業者など、特定の事業主と『雇用関係』にない働き方をしている場合は、今回の措置(事業主の証明による被扶養者認定の円滑化)の対象にはなりません。

【労務管理】資格確認書の取り扱いについて

資格確認書とは

2024年12月以降、従来の健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナ保険証を基本とするしくみに移行しています。

しかし、様々な理由でマイナ保険証を持っていない方に向けて「資格確認書」が発行されています。

資格確認書は、マイナ保険証を持っていない方が医療機関で保険診療を受けるときに提示するものです。
資格確認書を医療機関等の窓口に提示することで、被保険者等の資格が確認されます。

資格確認書は黄色のプラスチック製カード型。画像はイメージです。

当分の間、マイナ保険証を持っていないすべての人に、従来の健康保険証の有効期限内に「資格確認書」が交付されることになっています。
マイナ保険証を持っていない方には、マイナンバーカードの健康保険証利用の登録をしていない方も含まれます。

資格確認書には有効期限がある

資格確認書には有効期限があります。協会けんぽの場合、有効期限は4~5年です。

申請をしなくても交付される場合

資格確認書は、次の理由がある方には特に申請をしなくても交付されます。

  • マイナンバーカードを取得していない
  • マイナンバーカードを取得しているが、健康保険証の利用登録をしていない
  • マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れている
  • マイナ保険証の利用登録解除を申請した、もしくは登録を解除した
  • 後期高齢者医療制度に加入していたり、新たに加入したりする(令和8年7月末までの暫定措置)
マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れた場合

マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れた場合、有効期限が切れた後3か月間はそのままマイナ保険証が利用できます。しかし、その後は利用することができなくなります。
そのため、協会けんぽの場合、有効期限が切れた月から3か月目に資格確認書が事業主経由で送付されます。
なお、マイナンバーカードの電子証明書は有効期限は年齢によらず発行日から5回目の誕生日までです。
有効期限の3か月前から居住地の市区町村でマイナンバーカード電子証明書の更新手続きができます。

申請によって交付される場合

次の理由がある方は、申請をすることで資格確認書が発行されます。

  • ご高齢や障害をお持ちの方などマイナンバーカードでの受診等が困難な配慮が必要な方であって、資格確認書の交付を申請した方
  • マイナンバーカードを紛失・更新中の方

資格確認書を紛失したり、き損したりした場合も交付申請をすることができます。

事業所に勤務している被保険者や被扶養者の方の交付を申請する場合は、事業主を経由して申請するようになります。

資格確認書の返却

健康保険に加入している方が退職した場合、資格確認書は返却が必要な場合があるので事業主は有効期限を管理する必要があります。

有効期限内の退職有効期限が切れた場合
資格喪失届に添付して返却が必要返却は不要

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