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【労務管理】同一労働同一賃金ガイドライン等の改正について

同一労働同一賃金とは

同一労働同一賃金とは、同じ企業内において、いわゆる正社員(無期雇用フルタイム労働者)と非正規社員(以下、「有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者」のことを言います)との間の『不合理な待遇差の解消』を目指すものです。

次の法律の中で内容が定められています。

  • 短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(以下、「パートタイム・有期雇用労働法」と書きます)
  • 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」と書きます)

不合理な待遇差の解消の取組をすることで、「どのような雇用形態でも納得が得られる処遇」「多様な働き方を自由に選択」ができるようにします。

同一労働同一賃金が定められた背景

非正規労働者の待遇は、一般に、正社員と比べて働き方や貢献度合に見合ったものとならず、低くなりがちな状況でした。
そのため、それぞれの企業において、正社員と非正規社員の働き方の実態を考慮して雇用管理の改善に関する措置を講じ、賃金や教育訓練、福利厚生などにおいて差別的取扱いや不合理な待遇の差をなくし、均等・均衡待遇の確保を推進することが法律で定められました。

同一労働同一賃金のルールが変わります(令和8年10月1日施行)

パートタイム・有期雇用労働法の第8条では、すべてのパートタイム・有期雇用労働者を対象として、不合理な待遇の禁止が定められています。

短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律
(不合理な待遇の禁止)
第八条 事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。

いわゆる正社員(無期雇用フルタイム労働者)と非正規社員(パートタイム労働者等)の待遇の違いが不合理と認められるかどうかの判断は、基本給、賞与、各種手当、休暇などの個々の待遇ごとに、その待遇の『性質・目的』に照らして適切と認められる事情を考慮して判断するものとされています。

待遇差が不合理かどうかは、各待遇の「性質・目的」を踏まえつつ、次の事情を考慮して判断されます。

  1. 職務内容
  2. 職務内容・配置の変更範囲
  3. その他の事情(職務の成果、能力、経験、合理的な労使慣行、労使交渉の経緯等)

これについて、厚生労働省では『同一労働同一賃金ガイドライン(短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針)』を定め、どのような待遇差が不合理であるか、どのような待遇差が不合理ではないのか、原則となる考え方や具体例を示しています。

今回、同一労働同一賃金の施行から5年が経過したことを踏まえて、ガイドラインを含む省令・指針が改正され、令和8年10月1日から施行・適用されることとなりました。これまでの最高裁判決の内容も踏まえて追記されたかたちです。

ガイドラインに新たに追加された内容

賞与

賞与は「労務の対価の後払い」「功労報償」「生活費の補助」「労働者の労働意欲の向上」など、様々な性質や目的が含まれうるものです。
これらが非正規社員にも当てはまるにも関わらず、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。

退職手当

退職手当は「労務の対価の後払い」「功労報償」等の様々な性質や目的が含まれうるものです。
これらが非正規社員にも当てはまるにも関わらず、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。

無事故手当

正社員と業務の内容が同じ非正規社員には、正社員と同一の無事故手当を支給しなければいけません。

家族手当

労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる非正規社員には、正社員と同一の家族手当を支給しなければいけません。

なお、配偶者の収入が一定以下の場合に支給されるいわゆる「配偶者手当」については、特に女性の短時間労働者の就業調整の要因となっていると指摘されていることから、労使の話合いによって、働き方に中立的な制度となるよう見直しを進めることが望まれています。

住宅手当

住宅手当が「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの」である場合、正社員と同一の転居を伴う配置の変更がある非正規社員には、正社員と同一の住宅手当を支給しなければいけません。

なお、住宅手当が転居を伴う配置の変更の有無にかかわらず支給されるものについても、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、住宅手当の性質や目的を考慮して、不合理と認められる相違がないようにしなければいけません。

福利厚生施設

非正規社員には、正社員と同一の給食施設、休憩室及び更衣室の利用を認めなければいけません。
また、福利厚生施設の利用料金・割引率等の利用条件についても、不合理と認められる相違を設けてはいけません。

病気休職

正社員に病気休職制度がある場合、非正規社員にも同様に病気休職の取得を認めなければいけません。有期雇用労働者については、労働契約の期間を踏まえた対応が必要です。
さらに、正社員に病気休職期間の給与保障を行う場合には、労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる非正規社員にも同一の給与保障を行わなければいけません。

夏季冬季休暇

非正規社員にも、正社員と同一の夏季冬季休暇を付与しなければいけません。

褒賞

一定の期間勤続した労働者に付与する褒章がある場合、正社員と同一の期間勤続した非正規社員にも同一の褒賞を付与しなければいけません。

「人材確保・定着のため」だけでは待遇差の理由にならない

いわゆる「正社員人材確保論」として、正社員の確保や定着を理由に、正社員と非正規社員の待遇に差を設ける考え方があります。しかし、待遇差が不合理かどうかは、短時間・有期雇用労働法第8条に基づき、客観的・具体的な実態に照らして判断されます。そのため、「人材の確保や定着を図る目的」という理由だけで待遇差を設けることは認められません。

また、定年後に再雇用された契約社員と正社員との間の待遇差についても、「定年後再雇用」であることだけを理由に、待遇差が当然に認められるわけではありません。

待遇差の解消は、原則として正社員の不利益変更によらないことが求められる

不合理と認められる待遇の相違があった場合、その解消等にあたっては、正社員の労働条件を不利益に変更することなく、非正規社員の待遇の改善を図ることが求められることが追記されました。

その上で、待遇差の解消をするため、やむを得ず就業規則を変更することにより労働条件を不利益に変更する場合は、労働契約法第9条の規定に基づき、原則として労働者と合意する必要があります。

労働者と合意せず、就業規則の変更によって労働条件を不利益に変更する場合は、労働契約法第10条に基づき、その変更が事情に照らして合理的である必要があります。
ただし、基本的に、こうした対応は、望ましい対応とはいえないとされています。

無期雇用フルタイム労働者、多様な正社員も均衡を考慮すべき

正社員と所定労働時間が同じ無期雇用労働者は、短時間・有期雇用労働法の対象ではありませんが、就業の実態に応じてガイドラインで定める均衡を考慮すべきであることが示されています。
なお、均衡の考慮に当たっては、勤務地限定正社員や職務限定正社員、短時間正社員についても同様です。

今回の改正内容を踏まえて、自社のパートタイム・有期雇用労働者や派遣労働者の待遇について、あらためて点検・見直しが求められます。

労働者派遣 同一労働同一賃金について

Q&A第5集について(令和3年12月24日公表)

上記が厚生労働省HPで公表されています。
000872372.pdf (mhlw.go.jp)
おおまかに説明しますと一般賃金の額と同等以上になっているかを確認しているものになります。

そのなかで、
1.労使協定の締結
 におけるものですが、令和4年4月1日になると一般賃金の額が上がることにより、該当社員の賃金を上げることになる場合は、賃金締日がどうであれ、4月1日から昇給する必要がありますということになっています。もちろん、既に発表されているデータを元に作成して、3月31日までの賃金とは別に4月1日以降の賃金を昇給が必要ならば昇給させることになります。
 このQ&Aの文章では、4月1日適用の新しい通達がこれからでるのではと誤解をしてしまうかもしれませんが、おそらくそういうことではないと思われます。

 

【労働者派遣】同一労働同一賃金について

 既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、労働者派遣事業においても「同一労働同一賃金」が2020年4月から大企業、中小企業にに関わらず全社、適用されます。
 来年4月からの適用ですので、少し早く感じるかもしれませんが、来年の4月の派遣契約には料金等はすでに関連していますし、派遣先の会社ご担当者と早めに話し合いをされた方がよろしいのではないでしょうか。

均等・均衡方式と労使協定方式について

 以下について簡単に解説いたします

  1. 均等・均衡方式と労使協定方式について(どちらかを選びます)
      本当に簡単に解説します。
      均等・均衡方式は、給与・賞与・退職金などを派遣先に合わせる
      労使協定方式は、給与・賞与・退職金などを派遣元会社内で労使で合意する、給与の額は、6,7月に発表される基準による。
  2. 1の方式の選び方
      多くの方と話しているとほとんどの方々は、労使協定方式を選んでいます。派遣先の会社に同じ様に勤務している方々の給料等の情報を聞くのにためらわない、またそもそも教えてもらえない、などという声もありました。また派遣先が大企業の場合に、特に退職金の額などが大きく異なるのも均等・均衡方式が選ばれない主な理由です。
  3. 注意点 退職金制度について
      均等・均衡方式は2でも記載しましたが、派遣先に合わせた退所金制度になります。ということは、派遣先に退職金制度がなければ、派遣従業員に退職金をその派遣期間分を支払う必要はありません。また入社して5年は支給されないなどの規定もよくあります。そのような場合も、同じように適用されます。
      一方、労基協定方式は、社内で退職金制度を作る必要があります。現在対象金制度がなくても派遣事業のために作る必要があります。しかも年収の6%という基準もあります。例えば、月額給与・手当25万円、賞与年間4か月分100万円で年収400万円ですので、6%は年24万円、月額2万円を退職金として新たに積み立てる必要があります。もちろん派遣料金の見直しが必要になります。

 今後、各労働局では、派遣事業者に対して、同一労働同一賃金に関する説明会を開催する予定です。
 個別でのご相談も弊社でさせていただいています。

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