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損益計算書でみる経営比率


「ドミノ・ピザ 時給250万円」

ヤフーのトップニュースで目にした方も多いと思われますが、一瞬「時給250円」と書いているのかと勘違いして、最低賃金無視の恐ろしいふるまいだと思ってしまいましたが見間違いでよかったです。それにしても時給2,500,000円ですか。

カルロス・ゴーンよりも時給が高い。

それに見合った仕事って考えると、恐ろしいですが、ドミノ・ピザ日本上陸25周年の記念イベントということですよね。18歳以上であれば誰でも応募できるそうです。

さて、前回は貸借対照表から見る経営比率を見ました。今回は損益計算書で見る経営比率のうち代表的なものを見ていきたいと思います。

◆損益計算書で見る経営比率

(1)売上高営業利益率

「売上高経常利益率=営業利益÷売上高×100(%)」

これは企業の本業での収益力を表しています。営業利益に営業外損益を考慮したものが経常利益となり、同様の方法で売上高経常利益率も見ることができますが、会社本来の事業力を見る営業利益率が重視されるべきでしょう。指標は高ければ高いほどよいですが、同業他社や業界平均値、過去の比率などと総合的に判断することが必要です。

(2)総資本回転率

「総資本回転率=売上高÷総資本(回転)」

売上に対し総資本が何回利用されたかということで、この回転数が大きければ、事業が活発なことを意味します。これも業種によって数値が異なり、商業では数回転しますし、不動産業などでは0.3回などと低くなります。製造業で1.5回転ぐらいが目標になります。

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貸借対照表から見る経営比率


通勤途中の地下鉄の車内で、自分の近くに立っていた年配の女性が突如振り返り、彼女の後ろに立っていた若い男性にこう言ったのでした。

「この電車は乃木坂駅に停まりますか?」

・・・。

朝から人を不安にさせる言葉です。

自分の向かう場所に停まるかどうかもわからない得体のしれないものに平然と乗り込んでいて、しかも、そのことをまったく知らない赤の他人に白状することができることの不可解さに不安を感じずにはいられません。平穏な日常がおびやかされる事態です。

でも、こういう質問してくる人、けっこう見かけます。その人たちに共通して言えることがあるのですが、ここではふれないでおきましょう。

さて、前3回にわたって貸借対照表と損益計算書についてふれてきました。それではその決算書からどのように問題点を見ていけばよいのでしょうか。

会社の経営が、目標と比較してどういう結果だったか、同業他社と比較してどうか、これからどう経営していくか、など考えて実行していく上で経営分析は必要となります。以下、代表的な分析方法をみていきたいと思います。

貸借対照表から見る経営比率

(1)流動比率

「流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)」

売掛金など1年以内に現金になる資産(流動資産)と、買掛金など1年以内に払ったり、返済しなければならない負債(流動負債)を対比させた比率です。流動比率は、会社が短期支払能力を安定してもっているかどうかという安全性をみる比率です。業種によって理想となる数値は異なりますが製造業では150%を目指したいところです。

(2)固定比率

「固定比率=固定資産÷自己資本×100(%)」

会社の中で長期間にわたって使われる建物・機械などの設備や投資はできるだけ自己資本で賄うことが理想とされています。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産の合計ですが、設備投資は自己資本で賄うという考え方からきた比率です。製造業で100%以下が目標です。

(3)自己資本比率

「自己資本比率=自己資本÷総資本×100(%)」

自己資本は資本金の払込みと、今までに留保した利益の合計額で、原則として株主に返すことのない資本です。自己資本比率が高いほど負債が少ないことになり、健全な経営であるという見方ができます。会社の規模や業種によって平均値は異なります。会社の規模は小さいほど(資本金の額が少ないほど)自己資本比率も低いという傾向があります。

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損益計算書


さて、読書の秋ということはよく言われております。

チリ落盤事故では、坑内に閉じ込められた33人全員が無事救出されました。この奇跡の救出劇は、作業員のリーダーであるルイス・ウルスアさんの強いリーダーシップによるところが大きく、彼はピーター・ドラッカーの著書の愛読者だったと報じられています。食糧配分、役割分担、目標設定など行い、チームを統率したそうですね。

この話を聞いて、ある短いマンガの内容を思い出しました。

船が遭難して数人の年齢もばらばらの男女が無人島に流れ着きます。彼らは最初は絶望しパニックに陥りそうになりますが、ひとりの男がやはりリーダーシップを発揮してみんなでやれることをやろうと訴えます。するとみんなは団結しそれぞれが自分にできることを申告していきます。「看護学校に通っていたから応急処置ができる」とか「力仕事なら任せてくれ」とか。弱り切ったおばあさんでさえも「食べられる草と食べられない草が見分けられる」と言っていくなか、ラストのコマで文学青年が「僕は夢野久作が好き!!」と叫ぶというオチです…

・・・。

私は、夢野久作好きの文学青年のことのことも、嫌いじゃないです。

さて、前回の貸借対照表に続いて、損益計算書についてふれておきます。

損益計算書は会社の1会計年度、たとえば「4月1日から翌年3月31日まで」の「期間」の「儲け」や「損」を示す書類です。貸借対照表が前期末とか当期末の瞬間の財産の状態を表すのに対し、損益計算書は、1会計年度の収益・費用の計算表です。その内容は「利益=収益-費用」で表されます。世間一般では「収益」といえば「利益」のことをさすことが多いですが、会計上の収益とは営業収益(=売上)や営業外収益(=受取利息・配当金)のことです。「費用」とは営業費用(=売上原価、販売費・一般管理費)と営業外費用(=支払利息)などがあります。

貸借対照表との関係で見ると、たとえば1会計年度(1年間)の経営で計上された利益は、決算時に貸借対照表のどこに表されるかというと、純資産の部になります。利益が上がれば純資産が大きくなり、損失が出れば純資産が小さくなります。言い換えれば、「収益」は貸借対照表の純資産の利益剰余金を増加させ、「費用」は貸借対照表の純資産の利益剰余金を減少させる原因となる、ということです。

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貸借対照表


さて、読書の秋ということは、よく知られています。

ひとつおすすめするとしたら、都築響一さん著『賃貸宇宙UNIVERSE for RENT〈上〉〈下〉』(ちくま書房)でしょうか。ふつうの人たちの都市における賃貸生活を写し取った写真集なんですが、いろんな見方ができて、見飽きることがありません。文字数が少ないのがいいところです。しかし、見始めるとけっこうな時間が過ぎていて、秋の夜長にぴったりです。

前回の繰り返しになりますが、貸借対照表とは会社の財産の状態を表す財務諸表のひとつです。期末なら期末時点その瞬間の、月末なら月末時点その瞬間の会社の財産の状態を表しています。今回はその貸借対照表の内容についてもう少し詳しくふれてみたいと思います。

前回、貸借対照表は「資産」「負債」「純資産」のグループに分かれると説明しました。

「資産」の内容についてさらに分類すると「流動資産(当座資産、棚卸資産)」「固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産)」「繰延資産」に分かれます。

ワンイヤールール(1年基準)というものがありまして、これは流動資産と固定資産、または、流動負債と固定負債を分ける基準です。貸借対照表日(決算日のこと)の翌日から起算して1年以内に入金または支払の期日の来るものは流動資産または流動負債とし、入金または支払の期日が1年を超えてくるものは固定資産のうちの投資その他の資産または固定負債となります。

さて、ここで大事なことは、「資産は将来、費用になる」ということです。つまり、将来、「棚卸資産(商品、製品、仕掛品、原材料等)」は「売上原価」に、「固定資産」は「減価償却費」に、「繰延資産(創立費、開業費、株式発行費)」は営業外費用になります。資産は費用の前払いであるとも言えます。ただし、現金・預金や貸付金・売掛金・未収入金などは財貨または債権を除きます。

「負債」は上のワンイヤールールで説明したように、流動負債と固定負債に分かれます。買掛金、未払金、未払費用、預り金などの科目が流動負債に、社債、長期借入金、退職給付引当金などの科目が固定負債に分類されます。他人資本と呼ばれることもあります。

それに対して他人に返済する義務のない自己資本が「純資産」のグループに計上されます。「資本金」や会社の利益剰余金などが純資産に分類されます。

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貸借対照表と損益計算書


「iPhoneのスリープボタンとホームボタンの同時押しで表示している画面をカメラロールに保存することができる」

この便利な機能を、今日はじめて知りました…

さて前回、資本金について書きましたが、そのとき「貸借対照表」という言葉が出てきました。今回は「損益計算書」とあわせてこの二つの財務諸表について簡単にふれたいと思います。

会社は、どれだけ利益を上げたか、どれだけ損をしたか、財産はどれだけあるのか、ということを常に明らかにしておく必要があります。この会社の利益や損失を表したものが「損益計算書」であり、財産の状態を表したものが「貸借対照表」となります。そしてこの2つの財務諸表に行きつく記録・計算・整理の方法が簿記で会計学の基本となります。

◆会計上の取引の二面性(仕訳の二面性)

貸借対照表と損益計算書にはそれぞれグループがあります。貸借対照表は「資産」「負債」「純資産」、損益計算書は「収益」「費用」というグループに分かれています。さらにそのグループに属する勘定科目が決まっています。

では具体例をみていきましょう。

10/1 現金100万円の元手で会社をはじめる

10/2 銀行から300万円を借入れし、預金口座へ入金

10/3 翌月末支払の条件で50万円の商品を購入

10/5 50万円で仕入れた商品を70万円で売って現金で受け取った

以上のような取引があったとして、仕訳をしていくと、

10/1 左(現 金)100万円 / 右(資本金)100万円

10/2 左(預 金)300万円 / 右(借入金)300万円

10/3 左(仕 入) 50万円 / 右(買掛金) 50万円

10/5 左(現 金) 70万円 / 右(売 上) 70万円

となります。

このようにひとつの会計上の取引について、ふたつの科目の金額が増加・減少することになります。

この日々の取引の積み重ねが最終的に貸借対照表と損益計算書に行きつきます。どうやって行きつくのか書き始めると簿記テキスト1冊分になっていますので省略しますが、ここでは貸借対照表と損益計算書を簡単に理解していただければと思います。簿記について興味を持った方には3級のテキストを読んでみることをおすすめします。

資本金とは何か


「それでもボクはやってない」という映画があります。

2007年に公開された日本映画です。

フリーターの主人公が、朝の通勤通学ラッシュで混雑する電車で就職面接に向かっていたところ、女子中学生に痴漢に間違えられてしまいます。無実の罪を被って示談で済ませるという妥協を拒み、あくまで濡れ衣を晴らそうとする主人公は逮捕、起訴され、彼とその支援者たちの長い戦いがはじまる…というお話です。

詳しい内容はネタばれになるため書きませんが、映画に出てくる裁判官、検察官、弁護士、警察官がとてもリアルだということらしいです。あまりリアルであってほしくないような内容なんですけどね…

名作ですからご覧になった方は多いと思いますが、昨今の現実に起きている事件や、映画公開後に開始された裁判員制度を考える上でためになると思いますので、まだご覧になっていない方には、いまこそおすすめです。

さて、今回は資本制度について書きます。

資本金は、たとえば500万円計上したら、金庫や預金に常にその額が入ってなければいけないのか?まれにそのような誤解をされている方がいますが、そのような必要はありません。会社設立時に資本金として500万円出資したなら、その金額をどのように使っても構いません。資本金の額は計算上の数字にすぎないのです。

では、なぜ計算上の数字にすぎない資本金を計上するのでしょうか。

資本金は貸借対照表(バランスシート)上、「純資産の部」に計上されます。大まかに言えば、貸借対照表・左の「資産」から右の「負債」と「資本金(準備金)」を差し引いたものが会社と株主の取り分となります。

資産-負債-資本金=剰余金(内部留保+株主への配当金)

ところで、負債の部には借入金が計上されるのですが、その借入金は裏返せば金融機関が出資しているということになります。上の式の「資本金」の値が大きいほど、会社が自由に使える金額を制限することを意味しており、金融機関、つまり債権者にとって、会社財産の信頼度をはかるひとつの指標となるわけです。(これはあくまでもひとつの指標であって、株主からいくら資金を集めたか知ることはできますが、それをどう使ったかというのは別問題であり、資本金の額だけで会社の価値をはかることは危険です。)

以上のように、資本金の額は債権者保護のために一定の意味をもっていますから、それを会社が「自由に」減少することは許されず、債権者保護手続が必要です。

厚生年金保険料率が変わります


今月のはじめにアップルから新しいiPodが発表されました。iPod TouchはiOS4搭載でFace Time(ビデオ通話)やHDビデオ撮影・編集ができると…すごい!はずなんですが、iPhone4が出た後なので、別に、驚きません。

nanoの方はずいぶんとデザインが変わりました。実際に触ってみないとなんとも言えませんが、気になる存在です。

さて、今回はそんなiPod touchやiPhoneで使えるアプリを少し紹介しましょう。

◆Google  Mobile  App

グーグルの検索アプリです。

ご存じない方にとっては、ウェブブラウザの検索と何が違うの?と思われるでしょうが、音声検索機能が付いているところが大きく違います。

iPhoneのマイクに向かって検索したい言葉をしゃべりかけるとその音声を拾って、画面に表示してくれるので、文字入力する必要がありません。

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そしてその音声認識力が優れています。

どのくらい長い言葉を認識することができるのか?試しに、スリランカの首都「スリジャヤワルダナプラコッテ」とささやいてみましょう。

すると画面には「スリジャヤワルダナプラコッテ」と見事に表示されているではないですか。

しかし、スリジャヤワルダナプラコッテは雑学界ではメジャーな存在です。

ロシアのマイナーな地名はどうでしょうか。

マイクに向かって発声します。

「ペトロパブロフスク カムチャッキー」

なんとこれも見事に拾い上げ完璧に表示されるではないですか。

これほどのものとは思いませんでした。

それでは趣向を変えて、チャドの首都「ンジャメナ」はどうでしょうか。

「ン」からはじまる言葉を認識できるのか…、ささやいてみると、画面に表示された言葉は、

「忍者メナ」

一体だれなんだ?!

でも、すごく惜しいです。

音としてはほぼ正解です。

…と、ひとりでそんなことをやっているうちに、夜がふけていきます。

◆税理Pro無料版

無料版なのでいろんな制約がありますが、所得税・年末調整・法人税・消費税(簡易・本則)等の計算ができます。

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「個人vs法人税額比較」なんてこともできますし、給与・賞与計算だってできます。

登録免許税一覧、源泉徴収税額表(月額表・日額表)、労災保険・雇用保険・健康保険・厚生年金保険の保険料率表も備わっています。

これさえあれば、電車の中で給与計算がしたくなっても、だいじょうぶです。

そんな税理Proですが、先日、バージョンアップ情報が通知されていたので、内容を確認すると、「厚生年金保険料率改定」とあります。

そう、9月分の保険料(10月徴収分から適用)から保険料率が変わります。

16.058%、私のアプリの厚生年金保険料率はすでに、そうなっています。

監査役の責任


最近テレビで菅首相や小沢さんの街頭演説している姿を見たという人は多いと思います。
政治家のよく使う言い回しで「~であります」というのがあって、この言葉を使うとなんとなく演説っぽい雰囲気になるような気がするのですが、「~であります」はもともと長州の方言であります。
明治政府は薩長の政権でしたから、その影響があって今に至っている、というのは想像できます。
政治家ではないのですが長州出身の陸軍大将・乃木希典の肉声を記録したものが残っており、YOUTUBE上にアップされていて聞くことができます。
そのひとことがまさに「私が乃木希典であります」であります。
そんな乃木大将の旧宅と神社が当社オフィスのすぐ近くにあります。

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さて、前回は取締役の責任について書きましたので、今回は監査役の責任についてです。
大手スーパーの従業員が、食品の輸入元を別会社に偽装して転売したとされ、食品衛生法違反の疑いにより逮捕された事件は記憶に新しいところです。
会社の大小に関係なく、コンプライアンスを軽視するということは、会社の存亡にかかわる事態になりかねません。

◆監査役の職務
監査役の設置は原則として任意ですが、取締役会設置会社(委員会設置会社と公開会社ではない会計参与設置会社を除く)と会計監査人設置会社(委員会設置会社を除く)には設置しなければなりません。
その職務は、取締役が職務を適法に執行しているかどうかを監査することです。
監査役が、監査報告書に虚偽の記載をして、結果それを信じた第三者に損害を与えた場合、損害賠償の責任を負わなければなりません。
決算時に監査役が作成する書類のことを「監査報告書」といいますが、どんな小さな会社であろうと、粉飾であると知りながら、決算書は適正に作成されているとして報告書を作成し、銀行から融資を受けたり、第三者に出資を依頼した場合、会社や取締役だけでなく、監査役も責任を問われる可能性があるということです。

取締役の責任


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相変わらず暑い日が続いていますが、もう8月も過ぎようとしています。
夏が終わる・・・なんとも言えない寂しい感じがありますよね。
今年は夏が終わるともうすぐに冬がやってくるという噂です。

さて、これまで何度かふれたように、株式会社は所有と経営の分離を原則としています。
会社の所有者である株主は直接経営には携わらず、取締役に経営を委託するという制度になっています。
会社(株主)から経営を委託された場合、取締役は善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)を負うと同時に、会社のために忠実に職務を執行する義務(忠実義務)を負うことになります。
善管注意義務とは「委任を受けた人の、職業・地位・能力において、社会通念上、要求される注意義務のことを言います。
忠実義務とは、会社の利益を犠牲にして自己の利益を図ってはならない義務のことを言います。

◆競業避止義務と利益相反取引の制限
上記義務の具体化として、競業避止義務と利益相反取引の制限が規定されています。
取締役の会社の情報を知り得る立場を利用して、個人の事業として会社の取引先を奪って会社に損害を与えることもあり得ます。
このように取締役本人が会社と同じような業務を行うことを競業取引と言い、禁止されています。
また、取締役が会社から金銭を借り入れること、会社から取締役への贈与、取締役本人の債務を会社が保証するなどの行為は利益相反取引とみなされ、規制されています。

取締役がこれらの義務に違反し、会社に損害を与えた場合、損害賠償の責任を負わなければなりません。

株式の譲渡自由の原則と株式の譲渡制限


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「目標はただひとつ。腐ったこの国を買い叩く!」

ドラマ『ハゲタカ』好きの人なら一度は言ってみたいセリフのひとつです。

ここで言う、買うというのは会社のことであり、会社を買うということは、その会社の株式を取得するということです(以前、株式会社の所有と経営の分離について書きました)。

ということで、今回は株式の譲渡自由の原則と株式の譲渡制限について書きます。

◆株式の譲渡自由の原則

株主は、原則として会社に対して出資の返還を求める権利がありません(例外がありますがここではふれません)。
そのため、投下資本の回収は株式の譲渡によることが原則となります。
出資の返還に対する制約を設けることで会社の財産的基盤を確保する一方で、株式譲渡自由の原則により株主に投下資本回収の方法が保障されているわけです。

◆定款による株式の譲渡制限

株式譲渡自由の原則、とはいうものの、会社によっては、株主間の個人的な信頼関係が重視され、好ましくない者が株主になることを避けたいというケースもあります。

そこで会社法は、会社が定款により、株式の譲渡による取得は会社の承認を要するという形で株式の譲渡制限をすることを認めています。

株式の譲渡制限は、非上場会社で多くみられます。

・定款で譲渡を制限された株式を、譲渡制限株式といいます。

・定款による株式の譲渡制限は、登記事項になります。

 

登記がなければ、譲渡制限株式だと知らずに譲り受けた第三者に対して譲渡制限の効果を対抗することができません。

会社法上、株式の譲渡制限を行っていない会社を「公開会社」といい、公開会社でない株式会社は「非公開会社」と呼ばれることが一般的です。

日常で「上場会社」のことを言う公開会社とは意味が異なります。
もっとも会社法上の「公開会社」のほとんどは上場会社ですが。     (柚原)

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