通勤途中の地下鉄の車内で、自分の近くに立っていた年配の女性が突如振り返り、彼女の後ろに立っていた若い男性にこう言ったのでした。
「この電車は乃木坂駅に停まりますか?」
・・・。
朝から人を不安にさせる言葉です。
自分の向かう場所に停まるかどうかもわからない得体のしれないものに平然と乗り込んでいて、しかも、そのことをまったく知らない赤の他人に白状することができることの不可解さに不安を感じずにはいられません。平穏な日常がおびやかされる事態です。
でも、こういう質問してくる人、けっこう見かけます。その人たちに共通して言えることがあるのですが、ここではふれないでおきましょう。
さて、前3回にわたって貸借対照表と損益計算書についてふれてきました。それではその決算書からどのように問題点を見ていけばよいのでしょうか。
会社の経営が、目標と比較してどういう結果だったか、同業他社と比較してどうか、これからどう経営していくか、など考えて実行していく上で経営分析は必要となります。以下、代表的な分析方法をみていきたいと思います。
貸借対照表から見る経営比率
(1)流動比率
「流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)」
売掛金など1年以内に現金になる資産(流動資産)と、買掛金など1年以内に払ったり、返済しなければならない負債(流動負債)を対比させた比率です。流動比率は、会社が短期支払能力を安定してもっているかどうかという安全性をみる比率です。業種によって理想となる数値は異なりますが製造業では150%を目指したいところです。
(2)固定比率
「固定比率=固定資産÷自己資本×100(%)」
会社の中で長期間にわたって使われる建物・機械などの設備や投資はできるだけ自己資本で賄うことが理想とされています。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産の合計ですが、設備投資は自己資本で賄うという考え方からきた比率です。製造業で100%以下が目標です。
(3)自己資本比率
「自己資本比率=自己資本÷総資本×100(%)」
自己資本は資本金の払込みと、今までに留保した利益の合計額で、原則として株主に返すことのない資本です。自己資本比率が高いほど負債が少ないことになり、健全な経営であるという見方ができます。会社の規模や業種によって平均値は異なります。会社の規模は小さいほど(資本金の額が少ないほど)自己資本比率も低いという傾向があります。
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